学生一人暮らしの家賃上限はどう考える
家賃の上限は仕送りをベースに考えよう
学生のうちは、家賃をはじめ食費や光熱費など、生活する上で必要な出費を親に頼ることになるでしょう。家庭の状況によって金額は異なりますが、家賃を考えるときのベースとなるのが、親からの仕送りです。
中には、「アルバイトで稼ぐから大丈夫」と、それを当てにして高めの家賃を設定する人もいるかもしれません。確かに、大学生なら講義の取り方によって時間的な余裕ができ、上手にアルバイトをして稼ぐこともできるでしょう。アルバイトをすること自体は社会勉強にもなるので、大事なことかもしれません。
しかし、学生のうちは社会人と違って「勉強」が本業。勉強がおろそかになると単位が取れないリスクもあります。アルバイトを頑張り過ぎて寝不足、勉強時間が減った結果、留年してしまっては本末転倒です。順調に卒業するためには、試験時期にはアルバイト時間を減らさなければならないでしょう。
それに、就職活動に入ればアルバイトをする時間がなくなります。結果的にアルバイト収入が減り、家賃の支払いに困ることを想定しておきましょう。勤務時間によって収入の変動があるアルバイト代は、「プラスアルファ的な収入」と考えておくのが無難かもしれません。毎月の生活費のメインとなるのは「仕送り」として計画することが大事です。
家賃の上限を決めるときは、「仕送り+アルバイト代」と両方を総合して想定するのではなく、「仕送り」のみの範囲内で家賃を考えることが理想です。
仕送り減額リスクと奨学金の利用について
大事な子供の新生活のため、親御さんは不自由のないようにと、できる限りの仕送りをしようと頑張ってくれるものです。
ただ、親は仕送りのほか、学費も負担しなければなりません。国公立か私立かによって学費は違いますが、仕送りと合わせると大きな額となることは間違いないでしょう。また、勤め先の業績や健康状況などで、家計の収支が変わってしまうこともあります。親側にも生活があるので、仕送りの額を減らさないといけない可能性もゼロではありません。仕送りを当てに家賃が高い住居に住んでいる場合は、支払いが厳しくなるでしょう。
「そんなときは安い家賃の物件に引っ越せば解決するだろう」と思うかもしれませんが、新たな物件の敷金・礼金、引越し費用…と、一時的に多額の費用がかかってしまいます。
親の仕送り負担を軽減させる方法の一つに、奨学金制度の利用があります。家庭の経済状況、本人の学力などの条件によって利用を検討してもいいでしょう。それぞれの学力や親の収入、自宅通学か自宅外通学かによって、給付型か貸与型かまた受けられる金額や利率(貸与型の場合)が変わります。奨学金による支援を受けることができれば、就学中の資金計画は随分楽になるでしょう。
ただ、奨学金を受ける際に注意しておきたいのは、貸与型の場合は就学期間に受ける「融資」になるので、「将来返済していく借金」という自覚が必要だということです。月々の返済額は極端に高くはありませんが、卒業後長年にわたり続きます。本人が返済していく義務があるので、それを理解した上で利用するようにしましょう。
収支を総合的に考えて毎月の予算を立てよう
家賃の上限を考えるときは、生活費に余裕を持たせることが必要です。生活にはどんなお金が必要なのでしょうか。光熱費や食費はもちろんかかります。これらについては、生きていく上で必要な費用。もしも、学校の最寄り駅周辺に住まいが見つからないなら、電車通学をしなければならず、その分の交通費(定期代)もかかります。そのほか、学生生活を楽しむためには、交遊費やサークル活動費など、学生ならではの出費も考えられます。
また、案外忘れがちなのが医療費。病気やケガで病院にかかることになれば、通院のためにお金が必要になります。突然の出費を考えると、余裕を残した感じでの家賃設定が理想と言えるでしょう。
家賃を高く設定したために生活に余裕がなく、「友達との遊びにも参加できない」「サークル活動も難しい」となれば、楽しいはずの学生生活が切り詰めてばかりの寂しいものになってしまうかもしれません。快適なキャンパスライフを送れるように、「仕送り・アルバイト代・家賃・生活費」などの収支を総合的に考えて毎月の予算を立てることが必要です。
家賃を支払った残りの生活費がギリギリにならないよう経済的に余裕を持たせることが、学生の住まい選びで失敗しないコツと言えるでしょう。
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